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RECRUITING GUIDE

建設業の有効求人倍率|新卒・中途の違いと採用人数の読み方

執筆・発行:株式会社ログシー(会社概要)
出典・参考資料と確認日を見る ↓

建築・建設系の採用状況を見るときは、新卒の「大卒求人倍率」と、中途採用の参考になるハローワークの「有効求人倍率」を分けて確認します。2026年卒の建設業の大卒求人倍率は8.55倍。2026年8月の建設・採掘従事者の有効求人倍率は5.74倍(全国・常用、パート除く)です。対象が異なるため、この2つを直接比較して採用難易度を決めることはできません。

有効求人倍率とは?「1人に何人分の求人があるか」を見る数字

有効求人倍率 = 有効求人数 ÷ 有効求職者数

ハローワークで有効な求人と求職者の数から計算する、仕事を探す人に対する求人の量を表す指標です。当月に新しく受け付けた分だけでなく、前月から繰り越された有効な求人・求職も含みます。新規求人倍率とは区別してください。

1倍を上回る場合、集計対象の求職者数より求人数が多いことを示します。ただし、求人数は募集人数であり、会社の数や求人広告の本数ではありません。倍率が5倍だから「5社が必ず1人を奪い合う」「応募が5分の1になる」という意味でもありません。

新卒・中途の求人倍率を早見表で整理する

採用区分ごとに見る統計
採用区分参照する数字この記事の掲載値・対象判断できないこと
大学・大学院の新卒大卒求人倍率調査の業種別倍率2026年卒・建設業:8.55倍高卒全体、特定地域、職種別の採りやすさ
中途採用を考える参考ハローワークの職業別有効求人倍率2026年8月・建設・採掘従事者:5.74倍(全国・常用、パート除く)民間サービスを含む転職市場全体の倍率
自社の募集応募数・面接数・入社人数の記録自社で職種・掲載先・期間をそろえて集計市場統計から自動的に採用できる人数を算出すること

「建設業」という業種と、「建設・採掘従事者」という職業区分は同じ範囲ではありません。掲載値の出典と集計条件は下の各節で確認できます。記事の更新日と統計の対象月・卒業年も別です。

新卒:建設業の大卒求人倍率は2026年卒で8.55倍

リクルートワークス研究所の調査では、2026年3月卒の建設業の大卒求人倍率は8.55倍です。同じ調査の全体は1.66倍。建設業を希望する学生に対し、企業側の採用予定数が多い状況を示しています。

建設業の大卒求人倍率(大学院卒を含む)
卒業年建設業
2024年3月卒13.74倍
2025年3月卒9.35倍
2026年3月卒8.55倍

出典:大卒求人倍率調査(2026年卒)、9ページ。ここでいう「建設業」は企業の業種区分であり、施工管理や建設作業などの職種別倍率ではありません。

2027年卒の数字はどう見る?

2027年卒の全体の大卒求人倍率は1.62倍です。建設業の求人数は128,300人で、2026年卒の110,300人から16.3%増えています。ただし、調査案内では業種別の就職希望者数の推計は2026年卒までとされ、2027年卒の報告書には建設業の倍率が掲載されていません。8.55倍を「2027年卒の最新倍率」として使ったり、求人数の増加だけから倍率を推計したりしないようにします。

大卒求人倍率は企業の採用予定数と学生の民間企業就職希望者数の推計から計算されます。ハローワークの有効求人倍率とは集計方法が違います。高卒・専門学校卒の採用状況も、この数字だけでは判断できません。

中途:建設関連の職種別有効求人倍率を見る

中途採用の需給を考える際は、厚生労働省の一般職業紹介状況が参考になります。ただし、ハローワークに登録されていない転職希望者や、民間求人サービスだけの求人も含めた「中途市場全体の倍率」ではありません。

2026年8月・全国の有効求人倍率(常用、パート除く・原数値)
統計上の職業区分有効求人倍率
建設・採掘従事者5.74倍
建設躯体工事従事者8.95倍
建設従事者(建設躯体工事従事者を除く)5.02倍
電気工事従事者3.63倍
土木作業従事者7.53倍
定置・建設機械運転従事者1.90倍

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」参考統計表8-1。上位区分と内訳を併記しているため、行を合計・平均して使うものではありません。「定置・建設機械運転従事者」は重機オペレーターだけの数字ではなく、建設・採掘従事者とは別の区分です。

施工管理・設計などの仕事を、上の現場作業の倍率にそのまま当てはめることも避けます。募集業務がどの職業分類に該当するかを確認し、採用地域の労働局やハローワークの資料とあわせて見てください。

新卒と中途の倍率を比べる前に確認すること

  • 対象:大学・大学院の新卒か、ハローワークの一般求職者か
  • 分類:建設業という企業の業種か、仕事内容による職業区分か
  • 期間:何年卒か、何年何月の実績か
  • 地域:全国か、自社が採用する地域か
  • 条件:パートを含むか、原数値か、季節調整値か

全国・全職業の有効求人倍率1.18倍(2026年8月)は季節調整値です。上の建設関連職種の表は常用・パート除外の原数値なので、集計条件をそろえず単純比較しないようにします。

新卒の8.55倍と一般求職者の5.74倍を比べて、「新卒の方が約1.5倍採りにくい」と結論づけることもできません。倍率は採用市場の背景を知る材料であり、自社の応募数や採用確率そのものではありません。

自社の地域・職種に近い資料を探す手順

  1. 勤務地と募集する仕事内容を先に決める

    会社の住所だけではなく、実際の現場の範囲と通勤圏を整理します。施工管理、設計、現場作業、機械運転など、任せる業務を分けます。

  2. 採用地域の労働局・ハローワークの公表資料を確認する

    「都道府県名+労働局+職業別求人倍率」を手がかりに公式資料を探し、対象月、常用・パートの扱い、職業区分を確認します。地域によって公開項目が異なるため、全国値と同じ表があるとは限りません。

  3. 比較条件をそろえ、確認できない数字は残す

    資料名、対象月、地域、職業区分、集計条件、確認日を記録します。施工管理だけの数字が見つからなければ、現場作業の倍率で代用せず「該当区分未確認」とします。

統計の入口は厚生労働省の職業安定業務統計です。全国値は市場の背景、自社の記録は募集の改善という役割を分けて使います。

採用会議に持ち込む確認メモ

  • 新卒・中途のどちらを募集するか
  • 職種、工事の種類、必要資格、勤務地は何か
  • 統計の対象と自社の募集で異なる点は何か
  • 自社の求人は見られているか、応募後の辞退はどこで起きるか
  • 今回は求人内容・条件・選考のどこを改善するか

例えば倍率が高くても、応募があるのに面接に進まない場合は、まず連絡や条件説明を点検します。具体的な切り分けは求人に応募が来ない理由と改善策を参照してください。

求人数・内定数・採用人数を混ぜない

大卒求人倍率調査にある建設業の求人数は、2026年卒110,300人、2027年卒128,300人です。これは調査で推計された採用予定の人数であり、「その人数が実際に入社した」という実績ではありません。出典はリクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査(2027年卒)」8ページです。

自社の計画は、新卒と中途を分けて記録する

たとえば採用予定が「新卒2人・中途3人」でも、内定数と入社数は別に確認します。これは管理方法の架空の例で、建設業の平均的な人数や比率ではありません。

  • 新卒:卒業年度、採用予定人数、内定人数、実際の入社人数
  • 中途:集計期間、募集職種、採用予定人数、実際の入社人数
  • 共通:必要な経験、配属先、入社時期、受入れ担当者

求人倍率が高いことだけを理由に人数を増減させず、採用計画の立て方に沿って、必要な役割と採用期限を整理しましょう。

求人倍率を採用計画に活かす4つの見直し

1.新卒には、入社後の仕事と育成を伝える

最初に担当する仕事、指導する人、資格取得支援、配属の決め方を説明します。施工管理・技能職・設計などの役割を分け、学生が将来の働き方を想像できる情報を用意しましょう。

2.中途には、必要な経験を具体化する

「経験者優遇」だけでなく、工事の種類、設備、機械、担当工程を示します。必須条件と入社後に習得できる条件を分け、実際に任せる仕事に合う募集内容にします。

3.給与・休日・現場への移動を明確にする

経験者が他社と比較できるよう、給与の内訳、休日、残業、出張、直行直帰などを具体的に伝えます。実際に提供できる条件だけを記載し、面接での説明もそろえましょう。

4.応募後の辞退と定着まで確認する

応募数、面接数、内定数、採用数、早期退職を分けて記録します。応募が少ない場合と選考途中の辞退が多い場合では、見直す工程が違います。倍率だけを理由に広告費を増やす前に、求人内容と連絡・日程調整の流れを点検してください。

職種別の整理は、施工管理採用、電気工事士採用、重機オペレーター採用の記事でも解説しています。費用は採用コストの見直し方も参考にしてください。

建築・建設系の求人倍率についてよくある質問

建設業の有効求人倍率は何倍ですか?

業種と職種、対象期間、地域を指定する必要があります。本記事で紹介する2026年8月の建設・採掘従事者は5.74倍(全国・常用、パート除く)。建設業の全職種や民間サービスを含む倍率ではありません。

新卒の有効求人倍率は8.55倍ですか?

8.55倍は2026年卒の建設業の「大卒求人倍率」です。有効求人倍率とは別の指標で、高卒を含むすべての新卒の倍率でもありません。

倍率が高ければ採用できないのでしょうか?

採用できないと決まるものではありません。自社の職種・地域・条件と応募者の希望が合うかを確認し、求人内容、選考、入社後の育成まで見直します。自社の採用について相談できる内容を確認する。

参考資料

資料確認日:2026年10月13日。記事内の採用施策は、統計を踏まえた当社の実務上の提案です。数字は自動更新されません。

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