RECRUITING GUIDE
建設業の採用コストを抑えるには?費用比較と採用単価の計算例
企業の採用担当者・経営者に向けた記事です。
建設業の採用コストを抑えるには、広告費だけを下げる前に、同じ期間の費用と実際の入社人数を整理します。採用単価は「対象期間の採用費用÷入社人数」で計算し、費用に含める項目をそろえて比較します。入社人数が0人なら単価は計算せず、応募・面接のどこで止まっているかを確認しましょう。この記事では、料金の目安と採用単価の違い、募集方法の比較、架空の計算例、見積もりの確認項目を紹介します。
予算を増やす前に、採用費用の見直しを相談したい方へ
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採用単価は「採用費用 ÷ 採用人数」で考える
採用単価は、一定期間にかかった採用費用を、その期間の採用人数で割った金額です。比較するときは、対象期間と費用に含める項目をそろえます。
求人広告費だけを含める場合と、紹介手数料・原稿制作費・担当者の工数まで含める場合では結果が変わります。まず外部に支払う費用と、社内でかかる費用を分けて把握しましょう。
計算例(実績・相場ではありません)
6か月間の広告費が30万円、制作費が10万円で、2人を採用したとします。外部費用だけの採用単価は、(30万円+10万円)÷2人=20万円です。採用担当者の人件費などは含んでいません。
採用人数が0人の場合は割り算できません。費用と応募数・面接数を記録し、どの段階で止まっているかを確認します。
建設業の採用費用の相場は?料金と採用単価を分けて考える
「建設業なら1人いくら」と一律には決められません。施工管理・電気工事士・重機オペレーターなどで必要な経験や資格が異なり、募集地域や採用人数によっても費用が変わります。本記事では、建設業だけの平均採用単価として断定できる数字を掲載せず、採用サービスの料金目安と、自社の実績の整理方法を示します。
人材紹介:年収に応じた手数料が目安になる
dodaの法人向け解説では、人材紹介の手数料の目安を理論年収の30〜35%としています。これは同社が説明する一般的な目安で、建設業に限定した平均値や、当社の料金ではありません。専門性や契約条件によって異なるため、実際の見積もりを確認してください。
理論年収は、料金計算に用いる予定年収です。基本給・手当・賞与のどこまで含めるか、最低手数料、消費税、支払時期、早期退職時の返金条件を契約前に確認します。
紹介手数料の計算例(税別・架空の条件)
理論年収500万円、手数料率30%なら150万円、35%なら175万円です。これは紹介手数料だけの計算で、求人制作や社内の対応費用を含む総採用費用ではありません。
求人広告・スカウト:料金表より総額を確認する
掲載期間、原稿制作、追加掲載、スカウト送信数、運用代行、採用成功時の料金など、プランの組み合わせで金額が変わります。「月額料金」だけを比較せず、同じ募集職種・採用人数・期間で見積もりを取りましょう。応募数や採用人数が保証される契約かどうかも確認します。
無料の求人サービス:社内の作業時間はかかる
ハローワークの求人申込み・職業紹介は無料です。ただし、求人票の作成や応募連絡、面接の時間は必要です。外部への支払いが0円でも、採用活動全体の費用が0円になるとは限りません。
経験者採用で費用が増えやすい場面
費用が増える理由は、会社や職種、地域によって異なります。相場だけで判断せず、自社の募集条件と選考の流れを点検することが出発点です。
必要な経験や資格が絞られている
工事の種類、担当工程、必要な資格、勤務地などの条件が重なるほど、応募できる人は限られます。「必ず必要な条件」と「入社後に身につけられる条件」を分け、求人にも明確に記載します。
仕事内容や働き方が伝わっていない
「現場スタッフ募集」だけでは、経験者が自分に合う仕事か判断しにくくなります。たとえば電気工事なら、担当する設備、工事の規模、現場の範囲、出張の有無まで説明すると、仕事を具体的に検討できます。
掲載や選考が長引いている
応募が少ないまま掲載を延長すると、追加費用が発生する契約もあります。応募後の連絡や面接日程の調整に時間がかかっていないかも確認し、費用だけでなく採用までの期間を記録しましょう。
採用手法は、同じ条件で費用を比較する
広告の月額料金と、人材紹介の1人あたりの手数料は、そのままでは比較できません。採用予定人数と期間を決めて、支払い総額や社内の作業負担を見積もります。
| 採用手法 | 確認する費用 | 確認する条件 |
|---|---|---|
| 求人広告 | 掲載費・制作費・追加オプション費 | 掲載期間、延長費、応募がない場合の扱い |
| 人材紹介 | 契約に基づく紹介手数料 | 料金の計算基準、支払時期、返金条件 |
| スカウト | 利用料・送信費・運用費・成功報酬の有無 | 送信可能数、対象者、運用する担当者 |
| 社員紹介 | 紹介制度の報奨金・運用費 | 支給条件、選考方法、社内周知の工数 |
| ハローワーク | 求人申込み・紹介サービスは無料 | 求人票作成、応募対応などの社内工数 |
ハローワークの無料サービスについては、厚生労働省の求人者サービス案内を参照してください。有料サービスの費用と条件は、各契約の見積もりで確認します。
採用予算を組むときの計算例
採用予定人数と期間を先に決め、外部費用と社内費用を別々に見積もります。採用した人の通常の給与は採用活動費と分け、同じ集計基準を使います。
| 費用項目 | 仮の条件 | 金額 |
|---|---|---|
| 広告・原稿制作 | 同じ期間に使った外部費用の合計 | 40万円 |
| 社内の応募対応・面接 | 担当者全員の合計60時間 × 時間あたり3,000円 | 18万円 |
| 総採用費用 | 40万円+18万円 | 58万円 |
| 1人あたりの採用単価 | 58万円 ÷ 入社人数2人 | 29万円 |
外部費用だけなら1人20万円ですが、社内費用を含めると29万円です。この例は税の扱いを省略した説明用です。実際には税込・税別の基準も統一します。内定人数と入社人数を混ぜず、採用方法ごとに費用と入社人数を記録してください。
計画より採用人数が少なければ採用単価は上がります。採用人数が0人の期間は、応募数・面接数・辞退理由を確認し、追加予算を使う前に改善する場所を決めます。
費用を見直すための4つの確認
採用したい経験を具体化する
業種だけでなく、担当する工程、作業内容、求める経験を整理します。業種・建築工程の一覧も、募集内容を考える際に活用できます。
応募者が判断できる情報を載せる
給与の条件、勤務地、休日、現場の仕事内容、資格取得支援など、実際に提供できる条件を具体的に記載します。
応募から採用までを分けて記録する
媒体ごとの費用・応募数・面接数・内定数・採用数を記録します。応募が少ない場合と、面接後の辞退が多い場合では、見直す内容が異なります。
採用後の定着も確認する
採用単価が低くても、早期退職が続けば再募集の負担が増えます。求人で伝えた仕事内容と実際の仕事にずれがないかを確認します。
採用費用を抑える6つの具体策
1.条件を「必須」と「歓迎」に分ける
安全な作業に必要な資格や法令上の条件は守ったうえで、入社後に育成できる経験を分けます。経験年数だけで絞らず、担当してほしい工事や作業を具体化しましょう。
2.仕事内容と待遇を具体的に書く
工事の種類、現場の範囲、出張、夜間作業、休日、給与の内訳を示します。施工管理なら担当案件や分業の範囲、電気工事士なら設備や工事内容、重機オペレーターなら使用機械や現場条件まで伝えます。実際よりよく見せる表現は、入社後の行き違いにつながります。
3.応募後の連絡とスマホの入力を点検する
問い合わせを誰が確認するか決め、連絡の遅れや面接日程の調整漏れを防ぎます。スマホで応募の入口から完了まで確認し、初回に不要な入力を減らします。応募者の個人情報は必要な担当者だけが扱い、共有範囲を広げないようにします。
4.媒体ごとの結果を同じ基準で比較する
応募数だけでなく、面接数・内定数・入社人数・採用単価を確認します。応募があるのに面接につながらないなら、掲載先を増やす前に条件の伝え方や連絡方法を見直します。求人に応募が来ない理由と改善策も参考にしてください。
5.無料の接点と採用ページを整える
ハローワーク、自社の採用ページ、社員からの紹介など、既存の接点を活用します。採用ページに仕事内容や選考の流れをまとめておけば、広告や紹介から来た人にも説明できます。社員紹介も制度の運用や謝礼に費用がかかる場合があり、無料とは限りません。
6.入社前の説明と入社後の支援をそろえる
求人と実際の仕事・待遇のずれを減らし、入社後の相談先や教育担当を決めます。採用時の支出だけを下げても、早期退職による再募集が続けば負担は増えます。一定期間後の在籍状況も採用方法ごとに確認しましょう。
一度にすべて変えず、まず応募が止まっている段階に合わせて1〜2項目を修正し、同じ期間・基準で結果を比べます。給与や安全教育を削ることを採用費用の改善策にしないようにしましょう。
広告と人材紹介を、同じ採用人数で比較する例
比較する前に、募集職種、採用目標人数、対象期間、費用の範囲、税込・税別をそろえます。次の表は計算方法を示す架空の条件で、サービスの価格表や建設業の平均ではありません。
| 項目 | 求人広告の例 | 人材紹介の例 |
|---|---|---|
| 条件 | 3か月の広告費30万円+制作費10万円+社内工数5万円 | 理論年収400万円×契約手数料率30%+社内工数5万円 |
| 1人入社した場合の合計 | 45万円 | 125万円 |
| 1人あたりの費用 | 45万円 | 125万円 |
| 2人入社した場合の合計 | 費用が変わらない仮定で45万円 | 各人の条件が同じ仮定で245万円 |
| 2人の場合の1人あたり | 22万5,000円 | 122万5,000円 |
| 入社0人の場合 | 支出45万円、採用単価は計算不可 | 成功報酬は契約条件に従う。社内工数等は残る |
広告で2人採用できるという予測ではありません。追加掲載、追加制作、応募対応の増加があれば費用も変わります。紹介側も着手金、最低手数料、契約の発生条件などで変わるため、この表だけで安い方法を決めないでください。
採用費用シミュレーターでは、費用と人数を入れて合計と採用単価を確認できます。人数比較は入力した費用が一定という仮定です。応募者名などの個人情報は入力せず、見積額や集計額だけを使用してください。
契約前にそろえる見積もり確認表
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 料金の範囲 | 掲載・制作・運用・成功報酬・オプションのどこまで含むか |
| 人数と期間 | 何人の採用、何か月の募集を前提とするか |
| 費用の発生条件 | 掲載開始、入社、延長など、いつ支払義務が生じるか |
| 追加費用 | 再掲載、原稿修正、追加送信、最低手数料の有無 |
| 税と年収の定義 | 税込・税別、手当・賞与を含む計算範囲 |
| 中断・退職時の扱い | 解約、返金、早期退職の条件と申請期限 |
| 社内で必要な作業 | 原稿確認、応募返信、面接、データ管理の担当と時間 |
社内工数はどう金額にする?
架空の例:採用対応に20時間、比較用の社内時間単価を2,500円と決めた場合、社内工数は5万円です。実際の追加支払いと、社内の時間を金額に換算した値は分けて記録します。
目標予算は、採用目標人数×目標採用単価で仮置きし、見積もりと社内工数で現実性を確かめます。例えば2人×30万円なら60万円ですが、これは予算の置き方の例であり、30万円を市場相場として勧めるものではありません。
最安の見積もりだけで決めず、必要な経験を持つ人に届くか、応募対応を継続できるかも検討します。予算の上限と見直し日を決め、結果が出ないまま自動的に延長する運用を避けましょう。
追加予算を決める前の、社内確認メモ
費用比較を社内で進めるときは、金額の一覧に「何を判断したいか」を添えます。集計できない数字を想定の実績として埋めず、未確認の項目と確認先を残してください。
記入例(架空の検討内容)
募集:電気工事士/対象:今回の掲載期間/困りごと:費用は発生しているが入社に至っていない。応募数は媒体の管理画面で確認し、面接数と入社数は社内記録と照合する。
今回の判断:掲載を延長する前に、応募が少ないのか、面接後に辞退されているのかを確認する。追加見積もりは、現在の費用に含まれない作業と契約条件を分けて確認する。
次の確認:担当者が集計期間・費用の内訳・応募から入社までの人数をそろえてから、継続か修正かを決める。
これは予算や採用成果の目安ではなく、判断材料をそろえる書き方の例です。数字を整理する場合は採用費用シミュレーター、どこで止まっているかを調べる場合は応募が来ないときの確認手順へ進めます。
よくある質問
広告費を下げれば、採用単価も下がりますか?
必ずしも下がりません。費用が減っても採用人数がそれ以上に減ると、1人あたりの費用は上がります。支払い総額と採用人数をセットで確認してください。
建設業の採用単価は、いくらを目標にすればよいですか?
職種・経験・資格・勤務地・採用手法・集計する費用によって変わります。まず自社の過去の費用を同じ基準で整理し、採用予定人数と予算から目標を決めます。
募集条件がまだ決まっていなくても相談できますか?
はい。株式会社ログシーでは、建設・建築・土木分野の採用職種や現状を伺い、募集条件の整理からご相談を承ります。
人材紹介と求人広告は、どちらが安いですか?
採用人数と結果によります。広告は支払い後に採用できない可能性があり、紹介は採用成功時にまとまった費用が発生する契約が多くあります。費用だけでなく、必要な経験・採用までの期間・社内の対応負担を同じ条件で比べます。
新卒採用にも同じ相場を使えますか?
本記事は主に中途・経験者採用の考え方です。新卒では説明会・学校との連携・長い選考期間など費用項目が異なり、紹介も1人あたりの定額契約などがあります。中途の紹介手数料率をそのまま当てはめず、新卒の予算を別に作ってください。
参考資料
doda「転職エージェントの費用・報酬相場はいくら?料金の仕組みを解説!」:紹介手数料の一般的な目安を参照。
厚生労働省「ハローワークの求人者サービスのご案内」:無料の求人者サービスを参照。
資料確認日:2026年10月13日。計算例は架空の条件であり、建設業の平均採用単価、採用実績、株式会社ログシーの料金を示すものではありません。実際の費用は各サービスの見積もり・契約で確認してください。