RECRUITING GUIDE
モーター巻線・組立スタッフの採用|コイル製作と機械組立・試験の経験を見極める
モーターの巻線担当を採るときは、コイルを作る工程、内部へ組み込む工程、回転部などの機械組立、完成後の試験を分けます。「電気機器の製造経験」だけでは持ち場が分からないため、製品の種類と本人が受け持った工程を照らし合わせて判断します。
モーターを作った経験の中身を確かめる
モーター製造と聞いて、応募者は巻線機を使う工程を思い浮かべ、採用側は組立から試験までを想定しているかもしれません。製品全体を指す言葉だけでは、入社後の仕事が伝わりません。量産の持ち場か、一台ずつ異なるものを製作する持ち場かも併せて説明します。
厚生労働省の回転電機巻線製作作業のモデル資料では、コイル製作や組込みなどと回転電機の組立を区分しています。本稿では職務の違いを確認するために参照し、技能実習の内容や期間を一般採用へ当てはめません。
巻線・組立・試験の求人確認表
| 確認項目 | 募集前に決めること | 経験の聞き方 |
|---|---|---|
| 製品 | 自社で扱うモーター等の種類と大きさ | どの製品のどの部分を担当したか |
| コイル | 製作と組込みの担当境界 | 前工程から何を受け取り何を渡したか |
| 組立 | 巻線後の機械組立を含むか | 自分の作業が終わったと判断する基準は何か |
| 試験 | 測定実施と結果判断の担当者 | 不一致を見つけたとき誰へ戻したか |
求人へ巻線・組立・検査を並べるなら、一人がすべて行うのか、順に担当が替わるのかを添えます。試験装置を扱った経験と、結果から出荷可否を判断した経験も区別します。
面接では前後工程の受渡しから聞く
「どの状態の部品を受け取り、どの状態で次へ渡していましたか」「製作記録に残していた項目は何ですか」「図面や指示と合わない点を見つけたとき、誰に確認しましたか」と尋ねます。専門用語の暗記を確かめるより、本人の持ち場が分かる説明を聞きます。
巻線機の名称が一致しても、自社の製品をすぐ任せられるとは決めません。製品が変わると、支給される指示や検査担当との分担も変わります。前職の経験を確かめたうえで、自社で教える内容を示します。
架空例:巻線工程だけを増員する求人
架空の工場で、コイル製作と組込みを行う班、機械組立の班、完成試験の班が分かれているとします。巻線班の増員なら「モーター製造全般」と書かず、担当する製品と、組立班へ渡すところまでを示す例が考えられます。
試験で確認事項が出たときの連絡相手も載せます。製造担当が単独で結果を判定するような書き方を避け、記録を確認して指示を受ける立場か、原因確認にも加わる立場かを説明します。
電線工場や制御盤からの転職はどう見るか
電線・ケーブル製造は、材料としての線を製品にする仕事です。巻線でその線を使った経験とは同じではありません。制御盤の組立も、回転電機内部を扱う仕事とは対象が違います。
ただし、図面を確認することや部品の識別、記録と受渡しなど、募集工程に重なる経験がある場合はあります。職種名が異なるからと一括で外さず、必要な経験と入社後の指導を分けて検討します。
新規製作と修理の募集を混在させない
新品を作る工場の募集に、修理品の状態確認や巻替えの仕事まで含むなら、その実態を追加説明します。製作指示に従う仕事と、受け入れた機器の状態を調べて対応を考える仕事では、面接で聞くべき経験が違います。
求人に載せる工程が決まらない場合は、採用相談の案内をご覧ください。製品名だけでなく、巻線・組立・試験の分担を書いたメモが募集内容の確認に役立ちます。
参考資料
厚生労働省「回転電機巻線製作作業 実施計画モデル例」(2026年10月24日本文確認)。コイル製作・組込み等と回転電機組立の職務区分、製品例のみ参照。技能実習の要件・期間・資格欄を一般採用条件へ転用しない。担当表・質問・架空例は採用時の編集提案です。